「桂小場」でピンとくる方はけっこう山好きな方なのかなと思うのですが、残念ながら今回は登山記ではありません。というのも、春先に痛めた膝、一進一退のまま夏を迎えてしまいました。

自転車に乗るくらいなら大丈夫なんですが、体重がかかる階段の昇り降りにはいまだに違和感があります。去年はあんなにガシガシと山を歩いていたのに、今年はそんな気も起きません。寂しいですが、しょうがないですよね。

梅雨明けが早かった今年。そんな自分を尻目に、夏山行きたくてウズウズしているうちの人から、3連休の直前にメールが来ました。


「宝剣山荘取れちゃった!送っていただけると大変助かります!」

たぶん一般常識的には最寄り駅まで送ってくれということなんだろうけど、メールの趣旨は

「登山口まで送れ」

です。

木曽駒ケ岳の登山口のある駒ヶ根までは横浜から約250kmあります。「山小屋予約取れたから送れ」と気軽に言うにはちょっと遠いですね~。


「登山口まで送」るというのは、ひと様のお金(=自分の小遣いでない)で車で遠くまで行けるという楽しみだけでなく、道順や駐車場、途中の補給(コンビニ)、登山口の選定まで関われるという意味で、なかなか楽しい仕事です。自分が山に登るかのようにワクワクします。アッシー(死語)天職かも。

木曽駒ケ岳に登るには千畳敷までバスとロープウェイで、というのが一般的なようですが、繁忙期にあっては、未明からバスに並ばないといけないなどという噂も耳にします。送るだけならいいけど「寝てるからバス停にならんどいて」なんて言われるのは嫌だなー。

それに、せっかく車で行くので、公共交通機関でのアクセスの悪い登山口から、早朝に登り始めることができるといういい機会。
と思って地図を見ていいなと思ったのが、表題の「桂小場」から登っていくルートでした。
この「桂小場ルート」は、ロープウェイができる前のメインルートで、大正時代には学校登山での遭難事故も起きているようです。

登山口は標高約1270m。山頂まで約6時間半、標高差は約1700m。
「山のグレーディング」を見ると、千畳敷からの登山だと「2」となっている「体力度」ですが、「5」と、上高地から涸沢、広河原から北岳と同じようなランクになっています。まぁ自分が登るわけじゃないからいいんですけどね(笑)
https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/documents/yamanogure-dexingu_matrix-20180411.pdf

眺めもよさそうだし道も悪くなさそうだし、下から自力で登るのも悪くないんじゃない?と提案したらあっさり了解。自力で登るというお母さんに賛同した男の子2人が帯同することとなりました。
いやぁロープウェイ代3人分は高いから助かるなーとちょっと思ったです。

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ということで、夜9時半過ぎ、伊那に向けて出発です。
1人で行く時と違ってガソリン代も高速代も「家計」から出してもらえそうなんですが、いつものとおり大月からR20で信州へ向かいます。


1時過ぎ、茅野から杖突峠を回って行きます。
前方、自転車のライトが見えますが、宇都宮から伊那のブルべ(BRM宇都宮600km伊那)だったようで、深夜に峠越えをしている人たちを多数見かけました。しかし、杖突峠の次に麦草峠を越えるなんて想像を絶します。


2時前に伊那市まで到達。コンビニ駐車場で仮眠を取り、明るくなってから細い山道を登山口へ向かいます。


朝5時ですがたくさんの車が止まっていました。路肩に停めてる車も多数ありました。







頑張ってちょ。


では帰ります。

【アッシー君】

送り迎えをしてくれる男性。電話1本で呼び出され、目的地へ着けば帰らされる。

http://www.uranai-plus.com/100014-bubbly/(バブル時代のバブリーな恋愛劇)


「目的地に着けば帰らされる」ってまさにそうですね。あはははは・・・

今日はいい天気になりそうです。いいなあ。


まだ朝6時前。
家に置いておけないいちばん下の子を連れてきたので、途中車を停めて、二人で電車に乗って・・・


小淵沢駅へ。
駅舎の窓から八ヶ岳が見えるカッコイイ駅になりました。


駅そばも健在。


「甲斐」駒ケ岳は雲に隠れてました。残念。


車に戻って八ヶ岳山麓を走り、今は大きくなってしまった子どもたちがよく遊んだ甲斐小泉の公園で子どもと遊んで帰りました。


しかし、甲府盆地は暑かったー

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なお、登山組ですが、眺望の良い稜線をゆっくり6時間半かけて無事山頂着。
山小屋は3連休にも関わらずそれほど混んでなかったようです。