稚内から18きっぷで宗谷本線を南下しています。

1時間ほど走り幌延駅。停車時間が13分ほどあります。
鈍行列車の旅で何が楽しいかってこの長時間停車ですね。別に何するってわけじゃないんですが、ホームに降りて歩いたり電車を眺めたりできるのがいいです。
かつては音威子府で1時間以上停まる電車があって、駅前を散歩して駅ナカの資料館を見てお蕎麦を食べても余りあるくらいだったんですが、そういう列車は今はないですね。お蕎麦屋さんも。


特急列車の待ち合わせがありました。


ところどころで天塩川沿いを走るようになります。


宗谷本線は駅の廃止が相次いでいるようですが、それでも乗降客のいない無人駅を丹念に停車して南下していきます。
これは「ヨドコウ物置」で有名な糠南駅。


歌内駅。
今年春から自治体管理となったそうですが、来年春に廃止だそうです。
「宗谷本線歌内駅、自治体管理駅移行から1年足らずで廃止に 2022年3月限り」
https://response.jp/article/2021/08/30/349013.html


途中から列車のスピードが落ち、定刻より数分遅れて音威子府駅に到着です。
なんとここで、暑さでレールがゆがむかもしれないから運転を見合わせるとのアナウンスが入ります。それ夕方涼しくなるまで動かないんじゃないか・・・稚内から乗っていた外国人旅行者が時刻表を見て「??」という感じだったので話しかけてみたところ、やはり状況を把握できていませんでした。今日は富良野まで行きたい、遅れは「It's not my fault.」だから、名寄からタダで特急で乗せてもらう、と仰ってました。それは無理だと思うけどな。
とりあえず長期戦を覚悟して駅の自販機で飲み物を購入していると、徐行しながら運行します、との案内があり、慌てて車内に戻ります。


冷房のないディーゼルカー。車内の温度計は36℃を示しています。窓から乾いた爽やかな熱風が吹き込んでいます。


音威子府から時速40kmでゆるゆると走っていきます。そのゆるゆる感がたまらなくいい感じです。


でも、あまりに熱くて日陰側に退散です。


この青空だけを見ると自転車日和で電車に乗っているのは「もったいない」のですが、とてもじゃないけど自転車で走れる暑さではありません。灼熱地獄のディーゼルカーと、全身で風を浴びている自転車とどちらが暑いのかわからなくなってきましたが、きっと自転車に乗っているよりはマシなんでしょう。


美深でまた特急と待ち合わせ


3日前に北上した道路を見ながら電車は走ります。
名寄に近づくと木々の間を走るようになるからか、徐行も解除になってスピードが上がります。


15時半。定刻より1時間以上遅れて名寄に着きました。いやあ暑かった!!


先ほどの外国人と駅員が話をしていたのですが、お互い通じていないようだったので、簡単に状況を説明して、あとはめんどくさくなったので若い駅員さんに「頑張って説明してあげて!」と言い放ってその場を後にしました。
そして駅近くのスーパーへダッシュ。ガリガリ君2本とペットボトル2本を買って駅に戻ります。
暑かった!


名寄からは16:30の旭川行。予定より2時間後の電車になってしまいました。
ホントは古い電車が良かったのですが、今回は新しい電車で冷房もついています。これはこれで正直助かりますが。


走り出して隣の風連駅では、対向の電車が遅れてるということでしばらく止まります。


遅れてやってきた電車が見えてきましたが、駅の手前で止まったまま動きません。
どうしたんだろう?


おぉ!これは危ない!正面衝突するところでした。
数分の「膠着状態」ののち、ようやくポイントが切り替わりました。


塩狩駅。


旭川の盆地に出ると、雲がかかっていない旭岳がくっきりと見えました。
日程的に先に自転車に乗って北上していれば、旭岳からの大展望(?)が見られたのかもしれませんが、ずっと晴天が続くかどうかは「賭け」ですからね。ちょっと悔しい。


18時過ぎ、旭川に到着しました。稚内から8時間弱、ハプニングもありましたが、北海道の旅っぽい楽しい汽車の旅でした。