雷鳥沢キャンプ場で迎えた朝。
雲一つない快晴、それに無風。

自分ひとりでこの山を眺めているのは、なんだか罪悪感を感じます。
仕事や家事や子どもの世話だけじゃなく妻の(それも山好きの)誕生日まで放棄して、こんな素晴らしい景色に向かい合ってるんですから。

安曇野のスーパーで買ってきた安いパンと、コーヒーの朝食にしました。


風もなく天気がいいので山登りをすることにします。
雷鳥沢から一の越経由で雄山~真砂岳、行ければ別山まで足を延ばしたいな、と思います。
コースタイムは7時間程度なのですが、自分は3000m級の岩ごつごつの山の縦走なんてしたことないので、ポテンシャルもわかりません。まぁ行ければ別山まで、ダメならショートカットで降りてこよう、という感じで。


キャンプ場奥の橋を渡って、6時過ぎに出発します。


雄山の右側の鞍部である一の越へ向かって雰囲気のいいトレイルを歩いていきます。このルートには「母恋坂」という名前がついているそうです。


9月上旬ですがところどころ色づき始めています。


途中ほとんど人はいませんでしたが、この岩の登りが終わる頃に女性2人組を追い越します。別山まで行けるかどうかわからない、と言ったら、「私たちの半分くらいの時間で登ってるから大丈夫。ここまで来たら絶対行かなきゃ!」と背中を押してもらいました。


室堂方面。徐々に立山の影が短くなってきます。


室堂からの整備された道と合流して数分、キャンプ場から1時間ほどで一の越着。
この先雄山へはこの建物(トイレ)の上の稜線(?)を登っていきます。こうして写真で見ると近そうですが、コースタイムは1時間くらいなので、近いというのは錯覚でしょう。


夜のうちに一の越まで上がってくれば、日の出が見れるのかもしれません。山小屋があるのでそこに泊まるのもよさそうです。


槍ヶ岳が見える眺めの良い場所。


少し休憩して、雄山を目指します。
ここからは岩がごろごろした道。印はつけてあるものの、どこを歩いていいのかよくわからないんです。踏み跡もあちこちについているし。


どんどん高度を上げていきます。急登な上に、振り返った景色がキレイなので、何度も振り返ってしまいます。


朝早いのですれ違う人も少なく、一の越から40分ほど、朝8時、雄山山頂に着きました。


山頂からの眺望は、こんな感じ。
東側。雲海が見えます。


遠くの方に富士山を見ることができました!富山県から富士山が見えるって、すごいな。でも、富士山から立山を見てもきっとわからないんだろうなと思いました。


奥に見えるのは白根三山でしょうか?


南の方角。
槍ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山、笠ヶ岳(かな?)


西の方角。室堂方面。
ずーっと奥に富山湾が見えそうです。

この眺めをケータイで撮って、お誕生日おめでとうと書いたメールに添付してカミさんに送ったところ、


なんかずるい

という返事が返ってきました。
あまりにも的確な表現。
吹きそうになりました。

(つづく)