http://expreso.blog.so-net.ne.jp/2016-06-05 (元記事URL)

国道152号線青崩峠ですが、場所はこのあたり、静岡県と長野県の県境になります。


青崩峠への分岐のところ、「津島神社」の下に、公衆トイレと車数台止められるスペースがありましたので、そこに車をデポして自転車に乗り換えます。
久しぶりにMTB登場です。


今回のコースは、道路未開通部分の青崩峠を北上し、長野県側に降りて、今度は迂回路となっている兵越峠を登って戻ってくるルート。距離は二十数キロになります。距離だけなら、平地のロードだと1時間なんですけどね。距離だけなら。


立派な国道の脇を走るこちらの林道を登っていきます。
もともとこっちが国道だったんじゃないかという気もしますが。。。


しかし、この道、坂きつい。


写真ではうまく伝わらないんだけど、笑っちゃうくらいの傾斜。いったん降りると漕ぎ出しが面倒なくらいです。今回はMTBなので、フロント24×リア32でジリジリと登っていきます。


途中に「足神神社」があります。
鎌倉時代、北条時頼の足痛を癒した人を祀った神社だそうです。
お参りしてお守りを買いました。膝が微妙なので、ここは神頼みで・・・
宮司さん「漕いで登ってくる人はほとんどいないよ~」だそうです。


美味しい湧き水も出てますので、ボトルに入れて、少し傾斜の緩くなった坂を登っていきます。


足神神社から10分ほどで、「塩の道」という石碑に到着。
ここから青崩峠まで遊歩道がありますが、車道が続いているので車道を進みます。


快適なフラットダート。


全部が緑色の光景も珍しいかな、と思って撮った1枚。


ダート道も長く続かず、行き止まりになりました。


林道終点からは緩い遊歩道を乗ったり押したりして、


数分で峠に到着。
展望はありませんが、広くなっていて雰囲気のいい峠です。
ここからちょっと登ると見晴らしのいいところがあるというので、


峠から少し登っていきますと、


信州方面の谷筋がずーっと見渡せます。


横を見ると、崩壊した青い斜面が見えます。ホントに青く崩れてるし。


と、他人事のように崩れた斜面を見ているんですが、後ほど通る兵越峠への途中から見たところだと、どうやら自分の立っていたところも崩れた断崖の上なんじゃないかと・・・・怖くて下は見れませんでしたが


峠に戻り、長野方面へ下って行きます。
最初は急な下りですが、


若干荒れてる遊歩道。


そして、新緑に包まれた極上のシングルトラック。踏み外すとやばいところもありますが。
長野側は歩く人もいません。


最後の階段は担ぎとなりましたが、15分ほどで車道に出ます。


車道とはいえ、自然に還りかけている道。


こういう悪路を走るの楽しいですね。さすがにここは押しましたが(笑)
岩を避けながら、身体をバネにして坂を下りていく感じ、変な言い方ですが、ロードバイクとは違う「お行儀の悪さ」が楽しいです。


ホイールウォッシュ


路面崩壊。崩れたところは、やはり青い。


アスファルトの路面も苔むしています。数年前、苔むした路面でひっくり返ったので、ここは慎重に走ります。


ゲートがありました。長野側(ゲートの外)から振り返った図。ここまで車は入ってこれそうです。止めるところはなさそうですが。


そして、兵越峠への道との分岐まで降りてきました。
看板の矢印には×印が、奥には「通行不能」と立札が出ています。


タイヤに付いた泥まで青かったです。


(つづく)

<おまけ>
この青崩峠ですが、九州の八代から、四国、紀伊半島を通り、諏訪へ伸びている中央構造線という大断層がありますが、そのほぼ真上に位置しており、断層活動により地質が劣化しているとのことです。
先日の熊本地震の震源と線がつながっているんですね。ここ歩いてるときに地震が来たらと思うと恐いですが。

http://www.cbr.mlit.go.jp/mibuso/siryou_kan/02chuousen.html

ここは、国道の未開通部分(点線国道)であるとともに、「三遠南信道」という、飯田→上村→水窪→浜松いなさJCT(新東名)を結ぶ壮大な自動車専用道路の一部として、この峠付近に、あらたに「青崩峠道路」として、トンネルを掘って道路を通す予定となっていて、そういう意味で、関連資料も国交省をはじめとして多数アップされているところですし、自転車乗りというよりも、国道・酷道好きの方、地質学好きの方、土木工学好きの方、公共事業に興味がある方などなど多方面から注目を集めているんじゃないかと思うんで、興味ある方はぐぐっていただければと思います。多数資料が出てきます。

たとえば、こんなのとか。
http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-hyouka/27sai/2_h27_075.pdf
いろいろと事業を必要とする理由がかいてありますが、1日3千台の通行量見込み(現状の3倍くらい?)で、事業費が480億円だそうです。