フィルム自家現像にチャレンジ [PENTAX MX]
ほぼ1年近く前、家に余っていた15年くらい昔のモノクロフィルムをカメラに入れてみたんですが、(http://expreso.blog.so-net.ne.jp/2017-04-09)、1本撮り終わって現像に出そう出そうと思って結局半年放置していました。
しかし、せっかくのモノクロフィルムですから、自分で現像しちゃえばいいんですよ。
ということで、押し入れの奥から、20世紀に使っていたフィルム現像の道具を引っ張り出すとともに、久々にヨドバシで薬品を買ってきました。
だいたいこんなものを準備します。
(手前左から)
現像タンク+リール
現像液(ND76・・・コダックのD76のいわばジェネリック? 370円)
定着液(スーパーフジフィックス 希釈して使う 1000円)
フィルムスポンジ・フィルムクリップ(フィルムを干すのに使う)
ネガシート
(奥左から)
メスカップ(現像・定着)
温度計・かくはん棒
前日準備です。
粉末の現像液は作ってから一晩寝かした方がいいというのが昔からの言い伝えでしたので、それに倣って前日に現像液を作ります。
と言っても、40度のお湯を用意して・・・
粉を入れてかき混ぜて終わり。
ーーーーーーーーーーーーー
そして、フィルム現像当日。
まずは、現像タンクの中にフィルムを入れる作業があります。
カメラのフィルムを巻取ります。
少しベロを残しておきます。
フィルムの先を直線に切り落として・・・
こういう感じでリールに巻いていきます。(イメージ)
指ですこしフィルムを凸ませて、溝に入れていきます。
ただし、明るいところでやると全部感光して撮った写真がパーになっちゃうので、
ダークバッグを用意して、フィルム、タンク、リール、パトローネ(フィルムの缶)の栓抜きを入れ、完全手探りでパトローネを開けて、リールに巻いて、タンクに入れます。
いよいよ現像スタートです。
フィルム現像の手順を単純に言うと、
「現像」→「停止」→「定着」→「水洗」→「乾燥」 となりますので、その順で。
昨日用意した現像液。液温は20度にします。
フィルムの箱に現像時間が書いてあります。
D76、20度で8分です。
また、「1:1」の表記がありますが、これは、現像液を水で2倍に希釈した時の時間。
(現像液は何回か使いまわせるけど、希釈して使い捨てる人がいるため、だと思う)
タンクの小蓋から現像液を注ぎ込んで、「撹拌」します。タンクを上下にひっくり返して、最初1分連続、その後1分ごとに10秒間。
8分で現像終了。
次は「停止」です。
現像液を出して、水を入れます。
本来なら、アルカリ性の現像液の作用を止めるため、薄めた氷酢酸を使うんですが、酢酸用意するのがめんどくさいのでここは水道水で。水を入れて1分程度撹拌。
次は「定着」
定着液をタンクに入れて、現像と同じように5分撹拌。
定着が終わると「水洗」
ここまでくれば光を当てても大丈夫。タンクの蓋を開けて水を注ぎ込みます。
そして、ワクワクドキドキの瞬間。
う~~~~ん、ちょっと画像が薄いかなぁ?タンクの中で温度が下がっちゃったかな。
30分ほど水洗して、フィルムクリップに挟んで吊るして、フィルムスポンジで挟んで水滴をふき取ります。
完全に乾いたら、6コマずつにカットしてネガシートに入れて終了です。
これでネガが完成。
ただ、引き伸ばし(プリント)の道具もフィルムスキャナも持っていないので、結局このネガをラボに出して画像データにしてもらわないといけないんですね。やっぱりフィルムは手間もお金もかかります。
質問などありましたら遠慮なくどうぞ^^
うわ~、モノクロフィルム現像とは、
懐かしいなぁ。。。
私も昔(お金のない学生時代にw)、
よくやっていました(^^)
そうそう、現像液は私もコダックのD76、
あと富士の酢酸と・・・
定着液は何を使っていたっけかな?(笑)
ダークバックやセンヌキ、
かくはん棒、フィルムクリップなのの備品も、
いま見ると懐かしく感じます。
by あおたけ (2018-02-12 12:18)
あぁぁ!もう!画面から、スッパイ臭いがぁ・・・ゴイス~!
(じぇじぇじぇ!あおたけさんの反応も、ゴイス~!)
写真現像の文化は、後世に残す技術ですね。
版画より、今、貴重な気がします!
by hanamura (2018-02-12 13:54)
使った現像液の処理も面倒ですね。
わが家の冷蔵庫の中に、
フジカラー SUPERIA PREMIUM 400が、未だに置いてあります。
とっくの昔に有効期限が過ぎてますが。。。
by 横 濱男 (2018-02-12 17:28)
あら~、懐かしい!
私も、高校までは、これでした。
大概夜なべしてやってましたが、たまに昼間に雨戸&カーテン閉め
て、ドアに「開けるな!」と張り紙して、やってたり・・・f^_^;)
フィルムは、Try-Xが多かったかな!?
まだ実家にあるかな~!?
by やなぼー (2018-02-13 05:29)
大昔、プロラボでネガやらポジやらカラーの現像をやってましたので懐かしいです。。。今の時代、あのころの職人さん達はどうしているのか、ふと思ってしまいます。
by ちょんまげ侍金四郎 (2018-02-13 09:21)
難しそうですが、そんな作業も含めて楽しむのが本来の写真の嗜み方なのでしょうね。
by imarin (2018-02-14 10:58)
>あおたけさん
昔はフィルムも安かったし、カラーと比べると現像代も安くすみましたからね。
小物の数々はヨドバシでひっそりと売られてますが、もう全部揃うかどうかはわかりません。
>hanamuraさん
もうみんなデジタルになってしまったので、化学反応としての写真は忘れられてしまいそうですね。
今回氷酢酸使うのを省略してるので、それほど酸っぱくはないんです。
>横 濱男さん
カラーフィルムの古いのだと、変な色になってそうですね。
モノクロなので古くてもとりあえず画像は出てきていましたが。
>やなぼーさん
やなぼーさんも自家現像されてたんですね。
引き伸ばしになると暗室が必須なのでたいへんですよね。
フィルム現像は手軽にできるので用具だけは残しておきました。
>ちょんまげ侍金四郎さん
プロラボにお勤めでしたか!カラー現像は未知の世界ですね。CMY3色あって難しそうです。確かに現像所の人たちはどうしてるんでしょうね。
>imarinさん
撮った後の現像のプロセスがあるのは今もいっしょですね。もっとも自分は今やカメラのjpeg任せですが・・・
フィルム現像はあまり手を加えるところがないんですが、プリント時に空だけ焼き込んだりするのが楽しかったです。
by えすぷれそ (2018-02-18 05:43)
懐かしいですね。
私は暗室の中、赤い電球の光を頼りに
現像していました^^
by sora (2018-02-18 10:08)
>soraさん
soraさんも自家現像されていたんですね。
フィルム現像だけでも道具を取っておいた甲斐がありました。
by えすぷれそ (2018-02-26 00:18)
わかりやすい写真付きの手順ですね!。
前からやってみたいと思っていたので
ありがたい記事です( ・∇・)!。
☆に追加させて戴きます♪。
by すーさん (2018-03-11 11:55)
>すーさんさん
フィルム現像はご覧のとおり暗室も要らずお手軽です。
失敗するとどうしようもないんですが(笑)
リールへフィルムを巻くのが、見えないので最初は難しいかもしれないです。
by えすぷれそ (2018-03-12 17:09)
えすぷれそさんの、このページとにらめっこしながら
アマゾンさんで必要な道具をぽちっとしました^^。
届くのが楽しみ〜♪。
by すーさん (2018-04-25 07:29)
>すーさんさん
それは楽しみですね!!お役に立てたようで光栄です。
細々と売られてるんでしょうけど、必要な機材や薬品がまだ一揃え購入できるとは嬉しい限りです。
by えすぷれそ (2018-04-26 01:18)